尊敬語を教えるポイント
①、尊敬語の中にも「丁寧→もっと丁寧」のように丁寧さのレベルがある。
②、「いらっしゃる、ご覧になる、召しあがる、おいでになる」などは「特別な尊敬語」として教える
③、「基本の尊敬語」をベースにして、特別な尊敬語を加えながら、話す練習をする
※「食べられる」よりも「召し上がる/お食べになる」、「見られる」よりも「ご覧になる」の方が正しい敬語だという意見も多いが、学習者からすると覚えることが多く、敬語に対して、苦手意識が出やすい。
そのため「すでに(N4で)勉強した【受身形】」と同じ形が【基本の尊敬語】とし、それを使って話す練習をする。
そこに、少しずつ、覚えた【特別な尊敬語】を加えていけばよい。
実際に、話す相手との関係性によっては、「いらっしゃる」より「来られる」の方が自然に会話が進む場面も多い。
また、下記のような状況でも「基本の尊敬語」を使うことで自然に聞こえる。↓↓
・状況:田中社長と電話で話をしています。
例文①(丁寧語)
田中社長。今、どこにいますか。
今日の午前11時からA会社の中村さんが来る予定です。
その後は何時から会食に行きますか。
問題:例文①を尊敬語に変える
解答①(活用は正しいが日本人が聞いたら違和感がある。)
田中社長。今、どこにいらっしゃいますか。
本日の午前11時からA会社の中村さんがいらっしゃる予定です。
その後は何時から会食にいらっしゃいますか。
解答②(違和感のない尊敬語)
田中社長。今、どこにいらっしゃいますか。
本日の午前11時からA会社の中村さんが来られる予定です。/おいでになる予定です。
その後は何時から会食に行かれますか。
活用:基本の尊敬語
基本の尊敬語はN4で学んだ「受身形」と同じ形。

例文
・今朝は何時に起きられましたか。
・今日は朝ごはんを食べられましたか。
・いつも、何時から何時まで仕事されますか。
・最近、日本のニュースを見られましたか。
・明日は何時に来られますか。
・もう、この本を読まれましたか。
・昨日の飲み会では何を飲まれましたか。
・おつまみは何を注文されましたか。
・先週はデパートで何を買われましたか。
・次の旅行はどこに行かれる予定ですか。
・【敬語・尊敬語】尊敬語+てはいかがでしょうか/いかがですか
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