【言葉・違い】きちんと/しっかり/ちゃんと

文法/言葉の違い

きちんと/しっかり/ちゃんと

「きちんと/しっかり/ちゃんと」は必ず学生から質問が来ると思います。

初球の段階では「全部同じ」や「少し違うけど、ネイティブの日本人は同じように使う」などと説明する方もいると思いますが、ある程度のレベルの学生には説明をしなければいけない状況は来ると思います。

正直、日本人の中でもいろいろと考え方や教え方が違うと思いますが、自分なりにまとめてみました。

・きちんと=規則正しい
・しっかり=確実、信頼できる、強い、丈夫
・ちゃんと=しなければいけないことをする

きちんと

きちんと=規則正しい

・きちんと書く=書き順、とめ、はね、はらい
・きちんとした人=几帳面、整理整頓ができる人
・きちんと詰める=隙間なく、並んでいるように。漫画などは1、2、3・・・10巻

例1)「きちんとした言葉遣いで話しましょう」

規則正しいなど意味があるので、「文法」や「敬語、二重敬語」などに気を付けながら話しましょう。というような意味。

例2)「中村はいつもネクタイもまっすぐだし、スーツに毛玉もついていないし、本当きちんとしているよね。」

几帳面の意味があるので、「身だしなみに気を付けている」のような意味。。
※仕事において几帳面なことはいいことだが、必ずしも、「几帳面=仕事ができる」とは限らない。
「きちんとしすぎていて、融通が利かない」こんな使い方もする。

例3)「本棚にきちんと本を並べる」

「本棚に隙間なく本を並べること」や「倒れている本がないようにブックスタンドなどを使う」ような意味になる
また、漫画などであれば1巻から順番に1、2、3、4・・・10巻と並べる

しっかり

しっかり=確実、信頼できる、強い、丈夫

・しっかり書く=内容やエピソードを詳しく書く、
・しっかりした人=真面目、安定感のある人
・しっかりした箱だ=丈夫な箱

例1)「しっかり検査してからでないと、病名がはっきりわからないです。」

医者が患者に対して使う状況であれば、症状の内容、詳しく検査をしてからでないと判断できない。ような意味。

例2)「田中さんはいつもしっかりしているね。」

真面目や確実という意味があるので、会社の同僚から言われた場合、田中さんは休まないし、真面目だから、安心して仕事を頼める人。のようなニュアンスがある。

例3)「これはしっかりした机だね。」

強い、丈夫のような意味があるので、「この机は丈夫だ」や「壊れにくい机だ」という意味。

ちゃんと

ちゃんと=しなければいけないことをする

・ちゃんと書く=(状況に合わせて)名前や必要情報を書く
・ちゃんとした人=やる時はやる人

例1)「お兄ちゃんなんだから、ちゃんとしなさい。」

弟や妹にたいして、「おもちゃを譲ってあげる」や「先にゲームをやらせてあげる」よう状況で使う。
つまり、お兄ちゃんは状況に合わせて「しなければいけないことをする」

例2)「明日は大事な会食があるから、ちゃんとした格好で行かなきゃ。」

目上の人であったり、会食場所などの状況に合わせてスーツなどのドレスコードを適切に行。という意味。

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